<国立西洋美術館>世界文化遺産へ
ユネスコに登録を勧告
文化庁は、フランス人建築家ル・コルビュジエ(1887~1965年)が設計した国立西洋美術館本館(東京都台東区)など7カ国17件の建築作品について、国際記念物遺跡会議(イコモス、本部・パリ)が世界文化遺産に登録するよう国連教育科学文化機関(ユネスコ)に勧告したと発表した。
7月10日からトルコで開かれるユネスコの世界遺産委員会で最終審査される。文化庁によると、ユネスコの諮問機関のイコモスが登録勧告した場合、そのまま認められる可能性が極めて高い。正式決定されれば世界自然遺産も含めた世界遺産は国内20件目。東京都内の世界文化遺産は初めて。
文化庁によると、勧告は「構成資産が新たなコンセプトを革新的な形で示し、世界に近代建築運動を広めた」と普遍的価値を認め、国立西洋美術館については「世界遺産登録を強く支持するなど地元の積極的な参画が認められる」と評価した。
日本、フランス、ドイツ、スイス、ベルギー、アルゼンチン、インドにある17件の「ル・コルビュジエの建築作品」について、7カ国が共同推薦していた。うち10件はフランス。日本は1959年完成の国立西洋美術館本館(鉄筋コンクリート地下1階、地上3階建て)。