倒壊した作品は、ルミナリエ鑑賞ではもっとも華やかな場所とされる噴水広場。日中の時間帯なので人気は少なかったが、もし夕方以降、大勢に鑑賞客が集まる時間帯での事故であれば大惨事となっていたかもしれない。
「第一報を聞いたときこれはもう何かの啓示なのかなと。そもそも、ルミナリエとは1995年1月17日の阪神大震災の鎮魂を目的としたもの。昨今では、当初の目的とは異なり単なるイベントと化していたので。これを契機にルミナリエの在り方を考えなければならない」
「大勢の人が押し寄せても店が潤うわけではない。逆に人が集まることで集客が難しくなる。ルミナリエの時期、常連客はなかなか来てくれません。イベント自体をもうやめてほしい!」(アパレル店員)
ルミナリエによる経済被害は大勢の人が気軽に店舗に入りやすいコンビニエンスストアほど顕著だ。ルミナリエ順路内にあるコンビニエンスストアではトイレの利用客しか増えないという現状がある。
「大勢の客によるトイレ利用で水道代は跳ね上がるし清掃の手間もかかる。でも、それを声高にいえない。震災の鎮魂目的で行われているルミナリエ。やって来る人、皆、敵に廻しかねませんから」(ルミナリエ順路に位置するコンビニ関係者)
「コンビニエンスストア、百貨店のトイレ利用客問題ほか、回を重ねるにつれ、単なる観光イベント化が著しくその割には観光収入が増えたというわけでもない。遠くからバスでやって来てただ鑑賞して帰るだけだから。お金を落とす場所も限られている」
地元に人たちは、ルミナリエを歓迎していないことを今回の事故で知った。