運命の矢
むかし、むかし、いけにえを求める神がいたそうな・・・・
その神様は、自分が気に入った娘のいる家の屋根に、こっそり白羽の矢を立てて、その家の娘を差し出せと命じたそうな・・・・
各地にこのような民話が残っているそうだ。
多少の違いはあるが、大筋では、白羽の矢が立つと犠牲にならなければならないという民話が多いらしい。
今では「白羽の矢が立つ」といえば、大勢の中から重要な任務を任されるときなど、どちらかと言えば、ありがたい時に使われることが多い。
古来、弓矢は占いや呪術によく使われてきた。
とくに、まだらのない真っ白な矢は、なにか運命的なものを感じさせる。
現代の白羽の矢なら、甘んじてお受けしますか。