スペインの画家フランシスコ・デ・ゴヤによって描かれた油絵である。97×190cm。
1797年から1800年の間に描かれた。
この絵は西洋美術史上初めて実在女性の陰毛を描いた作品といわれている。当時のスペインではこのような絵を描くことは犯罪であった。
厳格なカトリック国家であるスペインで問題にされ、何度も裁判所に呼び出され異端審問を受けた。
この絵が誰の依頼によって描かれたかを裁判所で問い詰められたが、ゴヤが口を割ることはなかった。
しかしこのころ、ゴヤは聴力を失っている。裁判のストレスで突発性難聴にかかったのではないだろうか。
「裸のマハ」「着衣のマハ」の2点ともに、首相であったマヌエル・デ・ゴドイの邸宅から見つかった。そのため、ゴドイの依頼を受けて描かれたものとみられている。
裁判の後、絵は100年間、プラド美術館の地下にしまわれ、公開されたのは、1901年。
モチーフの女性が誰であるかについて、ゴヤは明らかにしていない。
マハ（maja）とは、「小粋な娘」という意味のスペイン語であり、人名ではない。