和田、村田は活躍も5人が戦力外
当の松坂は復帰の道筋見えず
プロ野球は10月7日に2016年の第1次戦力外通告期間が終了し、12球団で合計85選手が戦力外となった。その中にはヤクルトの新垣渚、DeNAの長田秀一郎、久保裕也、西武の木村昇吾、竹原直隆と5人の「松坂世代」の選手も含まれる。
今シーズン、プロ野球に在籍した「松坂世代」は24人。黄金世代といわれた1980年4月2日〜1981年4月1日生まれの選手たちの今は一体どうなっているのか。
世代の代表であるソフトバンクの松坂大輔は10月2日の今季一軍初登板で1回3安打4四死球5失点と大炎上。復活の手応えを感じさせないまま、シーズンを終えている。
対照的なのが、同じソフトバンクに所属する和田毅。5年ぶりに日本球界に復帰した左腕は15勝5敗、勝率.750で最多勝利と勝率1位の投手2冠に輝いた。
この世代を代表する投手の一人であった巨人・杉内俊哉は2015年10月に右股関節の手術を受けた。リハビリのため今季夏まで登板機会はなく、その後も二軍暮らし。プロ15年目にして初の一軍登板なしとなった。
昨季6勝を挙げ、リーグ優勝に貢献したヤクルトの館山昌平も開幕2連敗で二軍降格となり、4月20日には右肘関節遊離体摘出とクリーニング手術を受けた。結果1勝4敗と不本意なシーズンとなった。
一方、全盛期の投球とはいかないものの阪神・藤川球児はシーズン中盤に先発から中継ぎへと回り、43試合に登板し5勝6敗3セーブ14ホールド。来季は開幕からリリーフとなりそうだ。
DeNAの久保康友は5勝8敗と勝ち越しはならなかったが、夏まではローテションを守り、チーム初のクライマックスシリーズ進出に貢献した。
2009年に11勝を挙げ、日曜日の登板が多いことから「サンデー川井」と呼ばれた中日の雄太は9月23日に現役引退を発表している。
打者で出色の出来だったのが巨人の村田修一だ。
2015シーズンは打率.236、39打点、12本塁打と低迷し、限界説もささやかれた。だが、今シーズンは本塁打ではなく打率3割を目標に掲げ、全試合に出場し打率.302、81打点、25本塁打。クリーンナップとしてチームを支えた。
昨シーズン6試合14打席、打率.154と低迷した西武・上本達之も今シーズンは主に代打の切り札として活躍。打率.307、12打点の成績を残した。
同じ西武の”職人”渡辺直人は内野の複数ポジションをこなし70試合、打率.309、16打点。日本ハムの矢野謙次も派手は数字ではないものの、代打の切り札として4年ぶりのリーグ優勝に貢献した。
2010年シーズンの打点王であるオリックス小谷野栄一は左太もも裏肉離れのため、6月から出場選手登録から外れ、今シーズンは50試合出場止まり。9月27日には左足首の手術を受け、来季への挽回を喫す。