瞳の中の波
秋の海・・・・すっかり人影もまばらになった砂浜に、静かに寄せては返す波。
昔の人は、そんな秋の波を女性の目にたとえました。
最初は、秋の澄んだ波を思わせる、美しい女性の涼しげな目のことを表現する言葉だったが、いつの間にか、女性が媚びを含んだ目で見つめたり、流し目を使ったりすることを「秋波を送る」というようになった。
見つめるという行為は、男に対してたいへん有効で、女性から必要以上に見つめられると、ほとんどの男は自分に好意を持ってくれていると感じる。
その辺に、この言葉が移り変わっていった鍵があるのかもしれません。