現在、2020年に開催される東京オリンピックの競技会場を新しく造るのか、既存の施設を利用するのかで、激しく論争しているが、1回きりのオリンピックのために巨額の費用をかけて新しく競技会場を造ることには賛成できない。
北海道夕張市は2006年6月に財政破綻した。企業でいう倒産だ。
夕張市は石炭の町として栄えたが、1970年ころから炭鉱は閉山されはじめると代わりに観光に力を入れ、テーマパーク建設やスキー場、ホテル買収を行った。
しかし、バブル崩壊で観光客は激減。施設の建設費や購入費、維持費で借金が膨らみ、総額353億円。
第二の夕張市を出さないために、2007年に自治体財政健全化法が制定され、地方公共団体の財政チェックが厳しくなった。
夕張市が借金返済のために取り組んでいるのは、
- 夕張市職員の削減309人のうち200人をリストラし100人に削減した。
- 夕張市職員の給与カット平均40%カット
- 学校を統合7つあった小学校を1校に、4つあった中学校を1校に統合
- 夕張市長の給与カット75%カットして月26万円に
- 夕張市議会議員削減18人から9人に削減
- 公共施設の廃止図書館、プール、出張所を廃し
- 税金・使用料を値上げ市民税、水道料、下水道使用料、軽自動車税を値上げ
このような取り組みの中、夕張市の人口は2006年に1万3000人だったのが、2015年には9000人に激減。
借金はおよそ80億円を返済し、残り273億円となっている。