11月12日(土)、甲子園球場でプロ野球12球団合同トライアウトが開催された。元ドラ1投手が多く参加した。
A=まだ活躍できる B=可能性あり
先発ローテーション
川満寛弥(ロッテ)採点B 投ゴロ 一直 見逃し三振
あまり類を見ないタイプのカーブを投げる。一芸に秀でたピッチャーといえる。先発ローテーションの可能性まで見えてくる。左腕先発候補としてメジャースカウトも注目した。
西川健太郎(中日)採点B 空振り三振 中飛 右飛
高校時代、石川県では釜田佳直(楽天)と双璧と言われた逸材。将来性は勝ると言われただけに、彼の伸び悩みは残念だ。まだ若いというのを加味すれば、拾う球団があってもおかしくない。
新垣渚(ヤクルト)採点B 二ゴロ、二ゴロ 二直
松坂世代の注目選手の一人。過去のイメージで見れば、スピードが物足りないものの、ローテーションの1枚に数えられる。力は落ちてもピッチングセンスは健在だ。
寺田哲也(ヤクルト)採点B 結果 空振り三振、空振り三振、空振り三振
トライアウトの1番手に登場。いきなりの3者連続三振は見事だった。ストレートの最速は138キロと圧する球ではない。
中継ぎ
巽真悟(ソフトバンク)採点A 結果 四球 二ゴロ 空振り三振
大学時代は1試合22奪三振の記録を樹立するなどドクターKと騒がれた。プロに入ってソフトバンクの選手層にぶつかった印象だ。参加選手中最速の148キロを計測。ストレートをバンバン投げ込み、スタンドの注目を一身に浴びた。先発は厳しいとみる。中継ぎなら、勝ち継投にも起用できる。争奪戦になっても不思議はない。
西原圭大(広島)採点B 結果 三ゴロ 遊失 遊失
手元で変化するツーシームが出色。ゴロを打たせる技術の高さは1軍で活躍できるレベルだ。
佐藤峻一(オリックス)採点B 結果 中飛 中飛 右前安打
145キロをマーク。問題なくやれる素材だ。シュートを武器としているのも大きい。中継ぎでうまく起用してやれば、まだまだ生きる選手だろう。
伊藤義弘(ロッテ)採点B 結果 右飛 遊ゴロ 右前安打
2010年の日本一の胴上げ投手。コーナーを突いていくコントロールとシュートは大きな武器。1イニングをしっかり抑えてくれるはずだ。
矢貫俊之(巨人)採点B 結果 中前安打 空振り三振 遊ゴロ
ヒットを打たれてからの修正が見事。腕が振れ、変化球もキレがあり、経験も大きな力になってくれるはずだ。長身からの角度があるのも魅力。引退にはまだ早い。
久保裕也(DeNA)採点B 結果 見逃し三振 安打 空振り三振
持ち球を出し切って3人の打者と対峙した。自分の見せ方を知っている味のあるピッチング。中継ぎなら、まだ可能性はある。ブルペンが弱い下位チームに需要がありそうだ。
鶴直人(阪神)採点B 結果 空振り三振 二飛 遊ゴロ
高校時代は「ナニワの四天王」と騒がれた選手の一人。ストレートで押して打者を圧倒。腕の振りは良かったが、変化球をあまり見せなかったのはマイナスポイント。
加藤正志(楽天)採点B 内野安打 空振り三振 四球
右アンダーからのボールは魅力。球界には少ないタイプの出所だから需要もあるが、制球がアバウトな分、1年間を通しては未知数だ。
抑え
久本祐一(広島)
採点B 結果 空振り三振 遊ゴロ 空振り三振
ストレート、変化球をコーナーに投げ分ける。1イニング限定なら起用可能だが、37歳の年齢で1年間通せるか。需要の高い左腕であることを考えると、保険にはなりうるが。
宮田和希(西武)採点B 結果 空振り三振 空振り三振 投ゴロ
角度のある出所からの縦のスライダーは秀逸。この球だけならまだまだやれる。課題はストレート。制球が悪く、それを意識して球速も出ない。
金平将至(日本ハム)採点B 空振り三振 見逃し三振 空振り三振
3者連続三振。初対戦ではアジャストの難しい変則フォーム、そこからスライダーを投げる。左打者のワンポイントとしての需要はおそらくあるだろう。
中川誠也(中日)採点B 遊ゴロ 遊ゴロ 見逃し三振
理想的な投球フォーム。腕もしっかり振れて、変化球の切れ、コントロールもいい。なぜ、1年でクビを切ったのか理由を知りたい。育成からでも遅くない。
古村徹(元DeNA)採点B 四球 空振り三振 空振り三振
先頭打者に四球を出したものの、その後は落ち着いて投げていた。腕の振りが鋭く、変化球の切れも申し分なし。23歳という若さも、復活に後押しする。
植松優友(元ロッテ)採点B 投ゴロ 四球 空振り三振
1年間の打撃投手を経ての挑戦。高校時代は中田キラーとして知られ、7三振を奪った。その頃とはスタイルも変貌。ナックルボーラーとして活路を見出す。