前田健太の契約は8年2400万ドルだ。年平均300万ドルとは、ドジャースにとってはお買い得の契約だ。
といっても1年3億6000万円だから庶民には大金だが。
また、1000-1200万ドル/年という極めて高額のインセンティブ(incentive:目標を達成するための刺激・手当)が付いている。したがって、前田投手は活躍いかんでは1300-1500万ドルという途方もない報酬を得ることも可能だ。しかし、ドジャース側にはリスクは皆無といってよい。
日本のファンからすると、ダルビッシュ有、田中将大に次ぐ日本のビッグ3の1人としては随分低い評価とも思える。ダルビッシュのレンジャーズとの契約は6年5600万ドル+400万ドルのインセンティブで、田中とヤンキースとの契約に至っては7年1億5500万ドルだった。
どうして、前田側はそれで折れたのか?真実は明らかではないが、ダルビッシュや田中も渡米後早い段階で比較的大きな故障を経験しており、日本の投手の疲労の蓄積に関し懐疑的な見方があることに加え、前田自身もここまでのキャリアで決して故障とは無縁ではなかったことが影響したと思われる。
ひょっとすると、前田が入団を希望する球団の中で最後まで前田を追い求めたのはドジャース以外にはなかったのかも知れない。それが、前田投手の移籍先がなかなか決まらなかった理由でもあるようだ。