札幌第一・高階、130m場外弾!甲子園歴代最多の高嶋監督も脱帽
3月9日
札幌第一6―4智弁和歌山
第89回センバツ高校野球大会に2年連続で出場する札幌第一が、紀三井寺球場で智弁和歌山と練習試合を行い、6―4で勝利した。4番・高階成雲左翼手(新3年)が、右翼へ推定130mの場外2ランを放つなど3安打3打点と活躍した。
打った瞬間、それと分かる打球だった。5回1死一塁。高階は相手左腕が投じた内角の甘いチェンジアップを逃さなかった。右翼席奥にある高さ約12mの防球ネットを越える高校通算15本目。「練習でも飛ばしたことがない飛距離。手に残る感覚が今までで一番です」という特大アーチだ。1回には先制の適時二塁打を放ち、4番の役割を果たした。
親子で取り組んだ練習の成果だ。父・広輝さん(44)は90年春、知内が春の全道大会に初出場した時のエース。普段から自宅で広輝さんにプラスチックボールを投げてもらい、高階が打ち返してきた。「北海道も全国も左投手に良い投手が多い」。右投げの父に正面からではなく、少しだけ一塁寄りから変化球を投げてもらうと「左投手のチェンジアップに似ている」という。普段から積み重ねてきたイメージが、この日の一打につながった。
甲子園で歴代最多63勝の敵将・高嶋仁監督(70)は「左対左なのに…。今日は4番の子にやられた」と脱帽した。練習試合3戦で13打数7安打と好調を維持する高階は「打球の質も変わってきたし、飛ぶようになった。甲子園ではチャンスで一本出すことにこだわりたい」と力を込めた。
◆高階 成雲(たかしな・なぐも)1999年10月10日、札幌市生まれ。札幌札苗北中時代は札幌東BBCでプレーした。札幌第一高では1年秋から背番号7でベンチ入り。177cm、78kg。右投左打。家族は両親と妹。