阪神・金本新監督、DeNAへの喝がブーメラン
現役時代に1492試合の連続試合フルイニング出場の世界記録を樹立し、“鉄人”として知られた金本知憲が阪神の監督に就任。2005年以来の優勝を託されることになった。
だが、長年ファンを苛立たせてきた生え抜き選手の伸び悩みで、チームは選手の高齢化が進んでいる。鳥谷敬は守備範囲、スローイングともに衰えが目立ち、コンバートの噂が絶えない。さらに、今オフの補強は、全盛期を過ぎた藤川球児(35歳)の復帰と、中日からFA移籍した高橋聡文(32歳)ぐらい。
2012年10月9日に甲子園球場で行なわれた自身の引退試合のスピーチで、対戦相手だった横浜DeNAのナインに対して、「選手より監督が目立つようではダメだと思います」と当時、中畑清監督ばかり目立っていたことに喝を入れたが、現時点で金本監督がチームで最も目立っているという皮肉な状況に陥っている。
私が思うにタイガースの補強は、近視眼的に過ぎる。城島や西岡、福留など、メジャー帰りの大選手を大金をはたいて獲得してきたが、いずれも盛りを過ぎていて投資に見合う活躍はしてもらえなかった。来シーズンに向けてもメジャー帰りの藤川を獲得しているが、どれほど活躍できるかは不透明だ。
もっと、長期的なビジョンを持って補強することを勧めたい。
高卒の選手を育て、台頭させることに成功しているヤクルトや日本ハムのドラフト戦略や育成法を研究するべきだ。