インド人がITに強い理由…
”カースト制度”によるものだった!
IBM、グーグル、ヤフー等、IT業界の中でもトップに君臨するような大企業は、ここ十数年で、インド人従業員を雇うのが主流となっており、なかには、企業の本国出身者よりもインド人従業員の数が多くなっている会社もあるほど、インド人の需要が高まっている。
日本ではソフトバンクが孫正義氏に次ぐNO.2がインド人だ。
一体なぜ、ここまでIT産業と言えば『インド』と呼ばれるようになったのか。
インドと言えば、子供の頃に覚える掛け算が9の段で終わるのではなく、20の段まであるので、頭の回転が早いから?なんて思う人も多いようですが、インド人がITに強い本当の理由は『カースト制度』が影響している。
カースト制度は、紀元前にインドを征服したアーリア人が先住民を肌の色で差別したのが始まり。上からバラモン(司祭)、クシャトリヤ(王侯・戦士)、バイシャ(商人)、シュードラ(隷属民)に分けられ、さらにその下に不可触民がいる。
インド憲法がカースト差別を禁じる一方、インド政府は不可触民を「指定カースト」、シュードラなどを「その他後進諸階級」と認定し、優遇策を講じているが、日常的な差別は解消されていない。
1950年に表面上では廃止されたカースト制度だが、実際にはカースト制は暗黙の了解で行われており、好きな職業につけない状況が、現在でも普通にある。
しかし、IT業界がカースト制度の闇に光を与えた!
現在、インドではIT産業が盛んだが、それは下位カーストでも就けるチャンスがある数少ない職業だからです。IT産業はここ10年くらいの間に急速に発展した産業なので、そもそも、どのカーストの仕事というのが決まっていない。
頑張って勉強してIT産業で成功すれば、下位カーストの人にもチャンスがある。
近年では、ITをはじめとする新産業がカースト制度上で規定されていないため、カースト制度に左右されない労働者層が都市部へ進出し、世襲制にとらわれない職業に就くなど、カースト制度の概念が崩れ始めている。
新産業である『IT』。カースト制度の定める既存分類に当てはまらず、まさに隙間的なジャンルだったわけですが、カースト制度に苦しんでいた人々からしてみれば、それは神が与えし”光”そのものだったのでしょう。
チャンスすらなかった人々に舞い降りた『IT』という名のビッグチャンス。もちろん、語学力や、数学に強い等、インド人のITにおけるポテンシャルは昔からあったのかもしれませんが…このチャンスをモノにする!という強い意思。これが、インド人がIT業界で躍進している理由でしょう。
悪しき習慣を己の力で打ち破ったインドの方々…本当に天晴れですね!