「さつまいも」
焼き芋がおいしい季節ですね。
さつまいもの原産は南アメリカ大陸、ペルー熱帯地方とされる。1492年、コロンブスの新大陸発見とともにヨーロッパに持ち帰られヨーロッパ→東南アジア→中国を経て1597年宮古島へ伝わり、17世紀の初め頃に琉球、九州、本州へと伝わった。
サツマイモは繁殖能力が高く、痩せた土地でも育つ。従って、初心者でも比較的育てやすく、江戸時代、8代将軍・徳川吉宗によって飢饉対策として広く栽培されるようになった。
さつまいもがフィリピンから中国(明)に伝来したのが1594年である。
1604年、さつまいもは当時の琉球王国に伝わる。
1698年、さつまいもは種子島に伝わった。領主・種子島久基は飢饉対策として甘藷に関心を寄せ、琉球の尚貞王より甘藷一籠の寄贈を受け、栽培に成功した。
1705年、薩摩の前田利右衛門は、船乗りとして琉球を訪れ、甘藷を持ち帰り、「カライモ」と呼び、やがて薩摩藩で栽培されるようになった。
1732年の享保の大飢饉により西日本が大凶作に見舞われ深刻な食料不足に陥る中、徳川吉宗はさつまいもの栽培を関東に広めようと決意する。
そして起用されたのが、青木昆陽であった。彼は日本橋の魚屋の出だが、若いころから学問を志し、儒学者として才能を評価されていた。その才能を買っていた八丁堀の与力が、町奉行・大岡忠相に推挙。青木昆陽は、さつまいもの効用を説いた「蕃藷考」を著し、吉宗に献上した。
1734年、青木昆陽は薩摩藩から甘藷の苗を取り寄せ、「薩摩芋」を江戸小石川植物園などで試験栽培し、1735年栽培を確認。これ以後、日本でさつまいもが広く栽培されるようになった。