漢字は中国で作られた。
ところが、日本に入ってくるときに誤って伝わった漢字もいくつかある。
とりわけ、魚にそれが多い。
「鮎」は、日本では「アユ」だが、中国ではナマズを意味する。
「鰹」は「カツオ」だが、中国ではウナギを指す。
「鰉」は「ヒガイ」だが、中国ではコイ。
鰉は、琵琶湖産のハゼに似た魚で、明治天皇が鰉をこよなく愛されたことで宮内庁御用品となった。そこで「天皇の魚」という意味で「ヒガイ」に「鰉」という字を当てるようになった。だから、「鰉」という漢字の歴史はまだ浅い。
「鮭」という漢字がある。「サケ」のことだが、中国では「鮭」はフグのことである。
中国ではサケは「」なのだが、どうやら「」を「鮭」と写し間違えたところから日本では「鮭」がサケとなったようだ。