スポーツマンシップ
日本スポーツ界で、前代未聞の事件が発生した。
自分がオリンピックに出たいために、ライバル選手の飲み物に薬物を入れ薬物乱用の罪を着せようとしたという事実が明るみに出た。
2017年のカヌー・スプリント競技日本選手権で、ライバルとなる選手の飲み物に禁止薬物を混入させ、被害選手はドーピング検査で陽性となり出場停止処分を受けるところだった。
2017年9月11日、日本選手権のカヤック200メートル決勝レース前、小松正治選手(25)が置いていた飲料水のボトルに、鈴木康大選手(32)が禁止薬物を混入させ、レースで1位となった小松選手は競技後のドーピング検査で陽性反応を示して失格となり、暫定的な資格停止処分を受けた。
鈴木選手は「東京五輪に出るためにライバルを陥れたかった」と話しているという。
倫理観が強いとされる日本のアスリートのクリーンなイメージを失墜させる残念な事件となった。
去年、甲子園で仙台育英の選手が大阪桐蔭の一塁手の脚を蹴ったときも、スポーツマンシップに反する行為だと残念に思った。野球の指導者は打者走者がファーストベースを駆け抜けるときにどうするべきか、普通なら指導しているはずだ。
勝てばいい、勝つためには手段を選ばないというのでは、スポーツをしている意義や価値が見いだせない。
日本が大切にしていた倫理観が失われつつある現状を垣間見て、心配になった。