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シャボン玉飛んだ
屋根まで飛んだ
屋根まで飛んで
こわれて消えた
シャボン玉消えた
飛ばずに消えた
産まれてすぐに
こわれて消えた
風、風、吹くな
シャボン玉飛ばそ
野口雨情(1882~1945)は1908年、妻のひろとの間に、長女「みどり」をもうけた。
人形のように愛らしい赤ん坊であったが、産まれて7日目に死んでしまった。
今ではあり得ないが、当時は乳幼児が死ぬのはさほど珍しいことではなかった。
しかし、雨情は長女の死を後々まで悔やんだ。
そしてある日、村(茨城県磯原村)の少女たちがシャボン玉を飛ばして遊んでいるのを見た雨情が、娘が生きていれば今頃はこの子たちと一緒に遊んでいただろうと思いながら書いた詩が、「シャボン玉」。
1923年中山晋平の作曲で発表された。
シャボン玉を人生にたとえて、「屋根まで飛ぶ」ものから「生まれてすぐにこわれて消えた」我が娘のようなものもあると、自分の娘を悼んでいる。