曙
新しい自分
春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは 少し明かりて 紫だちたる雲の
細くたなびきたる 「枕草子」清少納言
夜がほのぼのと開けようとする空、次第に白くなっていく山際、細くたなびく紫がかった雲・・・・どこまでもおぼろげで、優しい春の風情です。
曙の空の色は、真っ暗な闇からゆっくりと明るさが加わってくる。大自然が描く美しいグラデュエーションだ。
新しい時代や文化の到来という意味でも「曙」という言葉が用いられるのは、時代や文化もある日突然、様変わりするのではなく、少しずつ移ろっていくからに違いない。
もし、新しい自分に変わりたいと思ったときは、曙の空を思い出そう。
ゆっくりと、けど、確実に夜明けはやってくる。