$ 0 0 曲水とは、庭や林を流れる曲がりくねった小川のことだ。平安時代、上流から杯が流れてくるまでに和歌を詠む「曲水の宴」が有名だった。 もともとは、旧暦三月三日、節句の行事として宮中で行われた「曲水の豊(とよ)の明かり」とも呼ばれた。「豊」は満ち足りていることを祝福する美称。「明かり」はお酒を飲んで、顔がほんのり赤くなることで、「宴」を優雅に表現した言葉だ。 曲水の曲がりくねった流れに、人は人生を重ねていたのかもしれない。そのほとりにたたずめば、さまざまな思いが溢れてくるはずだ。