野球で地域盛り上げたい 田辺市に独立リーグ球団
和歌山県の田辺・西牟婁を野球で盛り上げようと、田辺市などの有志が近畿地方のプロ野球独立リーグ「ベースボール・ファースト・リーグ」(BFL)に加盟する新球団を設立する。来季から田辺市の田辺スポーツパーク野球場や上富田町の上富田スポーツセンター野球場でリーグ戦や交流戦をする予定。
球団名は「和歌山ファイティングバーズ」。運営するのは、近く設立登記するNPO「ANFUTURE」(田辺市鮎川、谷口弘理事長=大塔交通社社長)。すでにBFLから新規加盟の認可を受けている。
新球団は日本のプロ野球入りを目指す若者の受け皿になる。メンバーは11月にトライアウトをして25人ほど選出する。日本球界に関心が高い台湾などアジア圏の選手も積極的に獲得する方針。
谷口理事長によると、選手たちが地域に根付いて野球をするだけでなく、練習や試合の合間にアルバイトをして生活費を稼いでもらう。選手を引退した後でも地元で働ける体制をつくり、この地で結婚、子育てをしてもらうことで過疎化の解消につなげたいという。
「和歌山ファイティングバーズ」の由来は、田辺市の闘鶏神社にちなんだ。NPOは近く法人格を取得する。リーグ参入は来季からになるが、それまでは田辺や上富田で交流試合をするなどして機運を高める。
BFLは2015年、前期と後期で1チーム50試合近くあった。シーズンによって試合数は変わるが、1シーズンの半分がホーム球場での試合になる。
谷口理事長は「地域では若者が少なくなってきている。チームの若者がこの地に住むことで、過疎化の解消や地域の活性化につながれば。すでに協力を申し出ている地元の事業所もある。開幕までに応援してくれる人を増やしていきたい」と話している。
画像は田辺市闘鶏神社