七味唐辛子
少し考えると、「NANAMI=七味」だということに気付く。日本語を間違えて訳したの?
というわけではない。実はこれ、エスビー食品があえて行っていることだ。エスビー食品の公式ホームページによれば、日本のものと海外のものでは商品名をわざと変えているとのこと。「しちみ」と「いちみ」の発音が似ているため、商品が混同しないように、英語表記では「NANAMI TOGARASHI」としている。
また、日本では「しちみとうがらし」と濁って発音されることが多いが、エスビー食品広報担当者によると、正式な発音は表記通りの「しちみとうからし」とのこと。
海外表記で「TOGARASHI」となっているのは、発音のしやすさを考慮したものだという。
ちなみに、材料も日本と海外のものでは少し違う。「唐辛子、山椒、陳皮、青のり、ごま、麻の実、けしの実」の7種類のスパイスを材料としている日本の「S&B七味唐からし」に対し、輸出用の「S&B七味唐からし」では食品に関する法規制の影響により「けしの実、麻の実」の代わりに「白ごま、しょうが」が入っている。
日本向けの七味唐辛子に入っている「けしの実、麻の実」については、無毒の種子を使用かつ発芽しないように熱処理されているため、安全性には全く問題がないという。
「発音が似ているから間違えないように商品名を変えてしまう」なんて、それこそ日本の“おもてなし”の心なのかもしれない。