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和歌山電鐵を救った三毛猫・たま駅長

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 愛くるしさで大人気となった和歌山電鐵貴志川線・貴志駅の三毛猫「たま」駅長は、惜しまれながらも16歳(人の約80歳)で永眠した。和歌山電鐵社長の小嶋光信さんは、今年628日の和歌山県・貴志駅コンコースの社葬にて、哀悼の言葉をこう述べた。
 
 621日にお見舞いに行った時にはあんなに元気で快方に向かっていると喜んでいただけにいまだに信じられません。たまちゃんに「元気になって再来年の1月に駅長就任10周年のお祝いをしよう」と言ったら「ニャー」と明るく約束してくれたので、本当に残念です。
 
  思えば200641日、廃線の憂き目にあう寸前の貴志川線を和歌山電鐵として再生するまさにその出発日に、たまちゃんは公道にしか置き場がなかった家を失うことになりました。お母さんとも言える飼い主さんの願いもあり、何とか駅に住まわせてあげようと、たまちゃんに会って、その目を見た途端「この子は貴志駅の駅長だ」と閃きました。
 
  たまちゃんは駅長就任とともに単なるマスコットではなく、イベントや取材時には帽子を被り、改札台の上からお客様のお見送りやお出迎え、プラットホームの見回りと仕事をしている姿がマスコミやインターネットを通じて世界中に報道され、一躍人気者になりました。お蔭で成功する見込みがないと思われた地方鉄道に光が当たり、市民の皆さんの協力と相まって再生の道筋が引けました。鉄道では和歌山電鐵方式の「公有民営」が新たに認められることになり、交通政策基本法の成立へと道がつながりました。
 
  和歌山電鐵と全国の地方鉄道の救世主として、神様の意を受けてこの世に現れたかのようなたまちゃんと一緒に働けたことを誇りに思っています。
 
  たま駅長の精神は不滅です。これからも和歌山電鐵の中に生き続けるでしょう。和歌山電鐵として「社長代理・ウルトラ駅長たまちゃん」の偉業を讃え、社葬をもって最大級の敬意と真心からの愛情を示し、心からの感謝と御礼を込めて私から最後の辞令を伝え、永遠にその名を刻み、残したいと思います。

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