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Channel: 悠々美術館通信
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草枕

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旅に結ぶ夢
 
現代の旅は快適ですが、昔はそうはいかなかった。
 
家にあれば 笥()に盛る飯(いひ)を 草枕 旅にしあれば 椎の葉に盛る
「万葉集」有間皇子
(家にいたなら器に盛るご飯を 旅先なので椎の葉に盛って食べる)
 
旅先では、草を結んで枕にしたことから、「草枕」は、旅を意味する言葉になった。この和歌では、旅を意味する枕詞に使われている。
 
旅を楽しむことができるようになったのは、暮らしが豊かになっていた証といえる。
 
それでも、草枕と言いう言葉には、旅愁をそそられる。
草の枕で見る夢は、普段忘れているものを、反対に目覚めさせてくれるのかもしれない。
 
有間皇子(ありまのみこ・640年~6581111日)は、飛鳥時代、孝徳天皇の皇子。天皇への謀反計画が発覚し、海南市藤白坂で処刑された。死罪を決めたのは中大兄皇子。
この和歌は、囚われの身となって、飛鳥から紀伊に送られる途中に詠んだものだ。
 
藤白坂に行くと、うっそうとした林の中にあり、さわやかな気分に包まれる。一番のおすすめは初夏です。

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