恋待ち蕾
二月の誕生色は、ふきのとうの若芽のような淡い黄緑色です。
ふきのとうは、蕗の蕾(つぼみ)だ。
ふきのとうの天ぷらは春の風物詩の一つだ。
ほろ苦い味が忘れられない。
ふきのとうに限らず、蕾ができると「明日は咲くかな?明日は咲くかな?」と心待ちにします。夢の蕾、恋の蕾、どんな蕾でも、心にほんのり明かりを灯してくれるものだ。
まだまだ寒い季節に、冷たい土を持ち上げて、ひょっこり顔をのぞかせるふきのとうは、背伸びして恋を夢見る蕾のようだ。
たとえ、ほろ苦い味になったとしても、蕾の心は、ずっと後になって愛おしく思い出されるものです。