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イギリスのプロサッカー選手ベッカムは、ほんとうに男前だが、あるとき、ベッカムがゴールを決めたとき、興奮して、ユニフォームを脱ぎ捨てて、グラウンドを走り回った。
私が驚いたのは、ベッカムが、体にいっぱい入れ墨をしていて、しかも、胸から腹にかけて「死生有命 富貴在天」と彫っていることだ。
「死生有命 富貴在天」は孔子の教えだ。
孔子の弟子に司馬牛と子夏いう人がいたが、あるとき司馬牛が「他の人には兄弟がいるのに自分にはいない」と悩みを告白した。すると、子夏は「死生有命 富貴在天」つまり「死ぬも生きるも、富むも貴きも、すべて天命によるもので、人力ではどうにもならない。君に兄弟がいないのも天命だろう」と諭した。
この話が伝えているのは、「本人の努力を超えている事について悩んでもしかたがない。
どうしようもないことは悩まない」ということだ。
実力プロサッカー選手のベッカムにも、どうにもならないことがあるということか。
ベッカムの脇腹には「死生有命」が「「生死有命」と刻まれている。
