逆転負けの木更津総合
身長187cm、体重87kg、大会を代表するサウスポー山下は、5-2とリードした九回、いきなり2連打で無死一、三塁とされたが、後続は2連続三振で、勝利は目の前に来た。そのとたん、悪夢が始まった。1番からの4連続安打で4失点。生命線のスライダーが甘く入り、直球は浮いた。
被安打14のうち、八回に3、九回に6。昨秋に一塁手から投手に転向した男が、甲子園で勝ちきる難しさを思い知らされた。「最後は力でねじ伏せようと思ったんですけど、疲れを感じて、思ったような球がいかなかった」。流れる汗と涙をぬぐおうともせず、山下が言った。
1年前は同じ左のエース早川隆久(現早大)の快投を頼もしく見ていた。彼の後を継ぎ、昨年の8強以上を見据えた。その夢は、あっけなく終わった
山下投手は進路について、「まだ何も決めていない。」と話したものの、大学進学を希望しているようだ。
木更津総合は、昨年もプロが注目した早川隆久投手が早稲田大に進学し、一昨年の檜村篤史選手も早稲田大へ進学している。山下投手も大学進学なら、早稲田大が有力か。